恋人

夕暮れ時、俺はこの小さなボロ家で裁縫をしていた、彼の帰りを待って。
「たっだいまー!」
扉が開いた瞬間、小さな家に大きな声が響く・・・聞き慣れたが、やはり少し耳が痛くなる。
俺は裁縫をしている手を止め、獅子獣人の方を向いた。
「・・・おかえり、今日はどうだった?」
「今回の仕事は結構よかったぞ〜、こんな貰えたしなっ♪」
そういうと彼は腰に携えている袋を外し、俺の前に掲げた。
確かに、結構な量の金が入っているのだろう、袋が膨れていた。
俺は彼に近付いた。
「・・・お疲れさま、先に風呂入る?それとも飯作ろうか?それとも・・・」
最後の言葉を言う前に彼は俺の唇に唇を合わせてきた。
そして彼の舌が俺の口の中で踊る・・・俺もそれに合わせ絡ませた。
「んっん・・・はぁ・・・」
一度口を離すと彼は俺の顔を満面の笑みで見ながらこういった。
「今日は先にお前喰おうかな♪」
そう言うと彼は俺を両手で抱き、胸に押し当てた。
汗くさい・・・だけど好きな匂い、そして暖かい。
俺はこうされるのが一番好きだった。
「・・・ならベッドまで頼もうかな」
俺がそう言うと彼は俺を軽々とお嬢様抱きをした。
「・・・かわいいな、やっぱ、お前はかわいいよ」
そう言いながら彼はまた俺に軽く口づけをし、ベッドに行き、俺を寝かせた。
彼はすでに服を脱ぎ始めていた、俺も服を脱ごうとしたが
「あ、ちょっと待ってろ・・・脱がしてやるからよ」
そういうと彼は急いで服、ズボン、下着を脱ぎ俺の服に手を掛けた・・・よく見るとすでに彼のモノは天を突いていた。
少しして、俺も全裸になった・・・もう慣れたはずだが、まだなぜか恥ずかしい。
「さぁて・・・先にいった方が受けな♪」
そういうと彼は俺の目の前にモノをぶら下げてきた、そして彼は迷うことなく俺のモノをしゃぶり上げてきた。
「んんっ・・・」
いきなりの快感に少し喘いだが、俺もすぐ彼の腰に手を回し、彼のモノをくわえた。
我慢していたのか、先走りが溜まっていて少ししょっぱい・・・
「おぉ、気持ちいいぞ!」
そう言うと彼は腰を振り、俺の口の中を犯してきた。
先にいった方が受けなのを忘れてるんじゃないのか、と思うくらいに激しくピストン運動を繰り返す。
そんな中、俺はというと・・・そこまで保つほうではない。
「んあっ・・・」
彼が俺のモノから口を離したと思うといきなり先っぽに吸い付いてきた。
急激な快感に俺は耐えきれず、そして・・・
「・・・あぁっ!」
腰を高く浮かせ、彼の口内であっけなく果てた。
やっぱ毎回俺が受けになるんだよなぁ・・・
「んっく・・・はぁ、美味かったぞ」
彼は俺の精液を飲み干すとそう言い、笑顔で俺の顔を見た。
「じゃ、お前が受けな♪」
そう言うと彼は俺の上から体をどけ、俺の下半身の方に体を移した。
そして、俺の腰を持ち上げ、尻を上にした。
「はうっ・・・優しくしてくれよ?」
俺は少しだらしない声を出して、目の前に見える彼の顔を見てそういった。
「大丈夫だ、お前には怪我なんてさせやしねぇよ♪」
「最初、切れて血が出たけどな・・・まぁいいか」
目を背け、笑いながらそう言った。
「そんときはしょうがないだろ〜、まだなにも判らなかったんだし・・・」
そう言った後彼は俺の尻に顔を埋め、穴を舐めてきた。
指も入れ、優しく解かしていく・・・その行為にまた俺のモノは元気を取り戻してきた。

指3本が軽く出入りするようになった時、彼は指を抜き、腰を戻してこう言った。
「おし、そろそろ入れるぞ・・・いいか?」
俺は軽く頷き、彼の目を見た。
そうすると彼は俺に覆い被さる形になり、そして、俺の穴にモノをあてがった。
「いくぞ・・・」
そういうと彼は少しずつだが俺の穴の中にモノを埋めていった。
少しずつだが、腹が圧迫されている感じがする・・・だがこの感覚にも慣れていた。
そして半分くらいいったときだろうか、一番感じる部分を不意に突かれた。
「はぁう!・・・んんぅ」
俺は思いきり喘いでしまった・・・それを見た彼はニヤニヤしながら
「ここか?ん?」
そういいながらついさっき突かれた部分を次は勢いよく突かれた。
「あっ・・・」
俺はまた喘ぎ、モノはびくんっと波打った。
「おっ、そんな気持ちいいか、なら」
そう彼がいうと、彼は俺を抱き上げ、対面する形になった。
「・・・ずっと気持ちよくさせてやるからな♪」
そう言い、彼は舌を絡ませてきた。
・・・今日は一体何回イかされるんだろうか・・・
俺はそんなことを考えながら、彼に抱きついていた。



あれから2、3時間位は経っただろう。
もう二人の体は精液と汗でべとべとしていた・・・もう何回イったかすら覚えていない。
腹の中はぱんぱんだし、本当この人は・・・
「ふぅ〜・・・よく出たな」
そういいながら彼は俺の穴からモノを引き抜いた。
引き抜いた瞬間、穴から彼の精液がドロドロと溢れんばかりに流れ出した・・・すごい量だな。
「・・・気持ちよかったぞ♪」
そういいながら彼は俺は抱き締め、顔を胸に押し当てた。
・・・うん、やっぱりこれが一番落ち着く。
「・・・風呂入らないとな、べったべた」
俺は一度彼を離し、ベッドから立ち上がった。
そして彼の手を掴み、こういった。
「一緒に入ろ?」
そう俺が照れながら言うと彼は迷うことなく
「あぁ、当たり前だ♪」
と答えた・・・とおもったらいつの間にか俺はお嬢様だっこをされていた。
「さてと・・・風呂いくぞ〜♪」
「・・・ったく」
俺たちはその後、風呂に入り、飯を食べた。
「ほらよっ、今日は結構儲かったからステーキだ!」
俺はミディアムに焼いたステーキ肉を彼の前にどんっと置く。
彼はよだれを拭きながらこういった。
「うっまそう・・・いただきまーす!」
そういうと彼はがっついた、まさに猛獣が弱者を喰らうが如く。
・・・まぁそりゃそうだろうな、この頃毎日野草ばっかだったからな、今日ぐらいはいいか。
そう言うと俺は彼より少し小さいステーキをテーブルに置き、椅子に座り食べ始めた。


貧乏だったけど、毎日が楽しかった、そりゃぁへたしたら一日飯抜きなんて日もあった。
だけど、こいつとなら生きていける、どんな逆境でも、どれだけ貧乏でも
俺はこいつが好きだ、なによりも変えたくないほど、そして
            今の生活がなにより幸福に満ちていた。


だが、この彼たちの運命はある一人の王によって変えられてしまう。
その王は人間で、獣人を酷く嫌っていた。
そして、王は毎日の如く奴隷の獣人と獣人をコロシアムで殺し合いをさせていた。
観客は全員人間、彼らはそこに賭をしにいっていた。
試合は勿論どちらかが死ぬまで続けさせれた。
時に、特別マッチと名を打って、兄弟、親子、恋人同士で戦わせることもあった。
そして、この王は時に自分の街に獣人が入り込んでいる事を知ると、その獣人、そしてその獣人と関係を持っている者を有無を言わせず奴隷にしていた。
だが、獅子獣人と人間は上手いこと隠れていた、仕事も夜だけに絞り、どれでも受けていた。
だが・・・今回受けた仕事が妙に変な仕事だった。
それが、「家に帰れ」という仕事だった、俺はそれをおかしいと思い、一度断ったが
よくよく報酬金を見ると、俺が今まで仕事をしていたもので最高額だったものの更に5倍の金額が書かれていた。
俺はそれにつられて引き受けてしまったが・・・なぜこんな仕事でこんな報酬金がと思ったが
考えてもしょうがないだろう、と思い俺は気にしなくなった。
・・・これからの起こることも知らずに。


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